屋台に刻まれた物語English

屋台をめぐる / 森の祭り(旧森町)

桑水社 下宿

桑水社(下宿)の屋台
本のスキャン(仮) 森の祭り(森の巻) 扉 p.99(1991年刊)

基本情報

読みそうすいしゃ(しもじゅく)
落成年大正13年10月 / 大改修 昭和59年10月
社名の由来昔、中国で大変な日照り続きがあり、草は枯れ作物は実らず飲み水も無くなり大勢の人が死んでいった。ところが、ある村だけは、一本の桑の大樹の葉にたまった滴(しずく)を手に受け口を潤して渇きをしのぐことができた、という話しから、町内の無事息災を祈って命名した。
工匠松浦清太郎他7人(下宿)/改修 山本庄平(栄町)
彫刻宮本丹次(袋井市山梨)
塗装袋井市久津部住人(氏名不明)/改修時、村松菊郎(南町)
車輪鈴木喜平(森町)
御廉の社名揮毫記載なし
備考桑水社は、栄町(藤雲社)・南町(湧水社)の独立により小世帯の町内になったが、心のふれあう町を目指し、昔からの伝統を引き継ぐべく一致団結の心意気が屋台の引き回しにも現われている。現屋台は三代目である。初代は江戸時代(年は不明)、二代目は明治初期に建造され、天幕は緋染めの厚手の毛氈であった。現屋台建造時は、彫刻を付けたものはめずらしく、他の町内から、羨ましがられたという。

出典:森の祭り(森の巻) p.100

この屋台の写真(2枚)

彫刻

琴高仙人 (御簾脇、右)

中国、周代の仙人。今の山西省のあたりの人で、琴の名人として知られ、宋の康王の役人を務めていました。今の河北省や河南省のあたりを二百年以上にわたって行ったり来たりしていたといいます。役人を辞めてからは、弟子に仙人の術を教えていました。 その後、弟子に「涿水という川に潜って竜の子を捕まえてくるから、皆、身を清めて、川のほとりにほこらを建て祀っているように。」と言い残して川に潜っていきました。弟子たちが、約束の日に、言われたとおりにして待っていると、琴高は赤い鯉に乗って現われほこらの中に座りました。話を聞いて大勢の人が見物にやって来ました。彼は一ヵ月程そこに居たけれど再び水の中に入っていったといわれています。

琴高が葛玄という仙人を訪ねて行く時に、鯉に乗って水中を行きました。 二人で、おおいに飲み、酔い潰れ、朝になって見るとその鯉は、もう、浜辺で石になってしまっていました。そこで葛玄は、遠くから来た琴高のために、一羽の鶴を贈ったので、琴高は今度は鶴に乗って帰っていった、という話も伝わっているそうです。

出典:森の祭り(森の巻) p.101(書き起こし・書き起こし(未校正))

黄安仙人 (御簾脇、左)

どこへ出掛けて行くにも、自家用車代わりに、いつでも三尺(約1メートル)ほどの亀に乗って出掛けて行ったと言う事です。

ある人が「あなたは、何年ぐらいその亀の背に乗っているのですか。」と聞くと、「この亀は三千年に一度だけ頭を出すが、私がこの亀に乗ってから五回ほど頭を出したよ。」と答えたということです。

一万年以上もの寿命を保ったという不老長寿の仙人であります。

出典:森の祭り(森の巻) p.101-102(書き起こし・書き起こし(未校正))

桃太郎 (欄間、右・後・左)

昔むかし、お爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんは山へしば刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。

お婆さんが洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。お婆さんがその桃を拾って帰りました。お婆さんが桃を切ろうとすると、桃が二つに割れて、中から大きな男の子が生まれました。

お爺さんはその子に桃太郎という名をつけました。

桃太郎は、だんだん大きくなって、たいそう強くなりました。

「桃太郎さん、桃太郎さん、あなたはどちらへおいでになりますか」犬が聞きました。「鬼が島へ、鬼退治に」「腰につけているものは何ですか」「これは、日本一のきびだんごだ」「一つください、おともをします」「それなら、やるからついてこい」

犬を家来にして行くと、猿が来ました。猿も、だんごをもらって、家来になりました。こんどは、きじが来ました。きじも、だんごをもらって家来になりました。

鬼が島へ着いてみると鬼どもは、鉄で作った門をしめて、城を守っています。桃太郎たちは、門を破って攻め込みました。

きじは、つっつき、猿はひっかき、犬はかみつきまわります。桃太郎は刀を抜いて、一番大きな鬼にむかって行きました。鬼どもは降参して、大事な宝物をだしました。

車につんだ宝物、犬がひきます、えんやらや。猿があと押す、えんやらや。きじが綱ひくえんやらや。

出典:森の祭り(森の巻) p.102(書き起こし・書き起こし(未校正))

桐に鳳凰 (正面欄間)

おめでたい鳥「鳳凰」は、青桐の木に宿るといわれています。(くわしくはP57)

出典:森の祭り(森の巻) p.103(書き起こし・書き起こし(未校正))

波に千鳥(腰長押の蒔絵) (腰長押)

(キャプションのみ)

出典:森の祭り(森の巻) p.103(書き起こし・書き起こし(未校正))