鯉の滝昇り (左右脇障子)
中国を流れる黄河の上流に「龍門」という場所がありました。そこは急流の中でも特に流れが激しく、滝のようになっていました。いろいろな魚が、何とかしてそこを上流に上ろうとするけれど、強い水の勢いに負けてどれも上ることはできません。
魚の中で一番元気がよいという「鯉」でさえもほとんど上ることができません。それでも、もし上りきれる鯉があったなら、その鯉はたちまち「龍」になって天に昇ることができるといわれています。
これは、人々が、困難に打ち勝って立身出世できるということを表したものであるし、また、この言い伝えからできたのが、「登龍門」という言葉です。この言葉は自分の立身出世の願いをかなえるために、どうしてもさけられないたいへんな「難関(困難)」を意味するものです。
この画は、人々の立身出世を祈るとともに、町内の子供たちが「鯉」のように元気に育ってほしいという願いがこめられているものと思われます。
なお、この「鯉の滝昇り」の図柄は、森町の「武家だこ」にもよく描かれているおめでたい図柄です。
本のスキャン(仮)p.107
鯉の滝昇り(左の写真) 調査中見出し「鯉の滝昇り(左右脇障子)」。キャプション「滝を上る鯉」本のスキャン(仮)p.107
鯉の滝昇り(右の写真) 調査中
出典:屋台物語 南の巻 p.107(書き起こし・書き起こし(未校正))